
潜在意識の力を使った引き寄せの法則について、多くの人が語っています。
けれど、潜在意識とは何かを始め、いまだに誤解や勘違いが多く見られるのが実情です。
さらに、令和の時代を迎え、今までのやり方ではうまくいかないところが出てきます。
引き寄せたい現実を受け取るために、17個のエッセンスにまとめてみました。
目 次
令和の時代の引き寄せの特徴
平成に変わって大きく動いたのは、顕在意識で頑張るという昭和の価値観が通用しなくなったことでした。
根性や気合いの力技でなんとかすることは、平成が深まるにつれてどんどん時代遅れになっていったの感じていた方も多いことでしょう。
同時に、結果さえ出せば手段は問わないという価値観もNGとなりました。
パワハラ、モラハラ、セクハラ、以前であれば、あの人は仕事ができるから、結果を出しているから、と見過ごされたことも今は昔です。
膿出しとしての企業や官僚の不祥事も頻発しましたね。
令和に入った今、もちろん頑張るパラダイムに戻ることはあり得ません。
流れに乗ることや他力を受け取ることの重要性はさらに増すでしょう。
同時に、主体性が要求される度合いもさらに高まる感じです。
主体的にやることをやって自分の姿勢を整えていれば力強い流れに運んでもらえますが、姿勢が崩れたり受け身でいると翻弄されることを意味します。
これを念頭に置きながら、令和の時代の潜在意識の生かし方、引き寄せの法則の活用を考えてみましょう。
潜在意識への誤解①
潜在意識と対をなす顕在意識、そんなふうに言うと、なにやら異なる二つの意識があるようです。
潜在意識の特徴、たとえば否定語を理解しないとか、自他の区別がないとか、を聞くと、顕在意識とは全く別の何かのように感じるかもしれません。
実はそうではなく、同じ一つの心です。
よく氷山の絵で、水面に出ているのが顕在意識、水面下が潜在意識と言われますが、あのイメージです。
氷山全体が心というわけです。
実際と異なるのは、人によって水面のレベルに差があること、同じ人でも水面が上がったり下がったりすることです。
水面が上下する要素は意識の覚醒度です。
覚醒度が上がるほど潜在意識の領域は狭くなり、ブラインドが減る分、心のパワーをフルに使えるようになるのです。
反対に見たくないものが多いほど、つまり自分や現実から目を背けるほど、潜在化する領域が広がり、自分の心が伏魔殿のようになっていきます。
この知識があると、人生で取り組むべき課題から逃げるほど、引き寄せが起きにくくなることが理解しやすくなります。
潜在意識への誤解②
一方で、潜在意識も自分の心なのだから、思うとおりに引き寄せられないことで落ち込んだり、すぐにあきらめたりするのもどうかと思います。
同じ心の別の領域だとはいえ、潜在意識と顕在意識では性質が異なります。
例えると、自分の中の他人のようなイメージであり、顕在意識の言うことを聞かなくて当たり前なのです。
一言で言えば、潜在意識は言語を持たない実在するエネルギーです。
だから、ないという概念がない、否定語を持たないのです。
個人を超えた集合意識、さらには普遍意識とも近いものです。
ワンネスの世界に近いため、自他の区別なく、また、過去や未来がなく今だけ、なのです。
このような性質を理解しておくと、どんなあり方でいることがよりうまく潜在意識を活用できるかのヒントになります。
頑張らないことへの誤解
頑張らなくていいという主張は、平成の30年間を通じてかなり世の中に浸透したように思います。
しかし、そうなると弊害も出てきます。
ワクワク楽しんでいればそれでOKといった無責任な主張が幅を効かせるようになってきました。
フワフワ系スピリチュアルと呼ばれるような人たちで、引き寄せの法則はこの人たちにとってとても都合のいい考え方でした。
しかし、なんでも無理やりポジティブに捉えたり、パワースポットを訪れて喜んでいるだけではなにも変わりません。
ネガティブなものは見たくない、都合の悪いものはないことにすることは、抑圧につながります。
散らかった部屋の物を全部押入れに隠すようなもので、全部潜在意識にそのまま残っているわけですから。
大いなる存在、神さま、宇宙、そんなものが、きっとなんとかしてくれる、そんな依存を生み出しました。
受け取る視点を持つ
自分の力だけで頑張るにせよ、自分の人生から逃げて依存するにせよ、うまくいかないことは明らかです。
引き寄せなければと力が入ってしまう人には、次の言葉を贈りたいです。
望むものは、目に見えない世界にはすでに存在しています。あなたはそれを受け取るだけです。
一方、なんでもいいやで流されてしまう受け身の人には、次の言葉を贈ります。
たしかに受け取るだけでいい。でも、そのためには、生きる姿勢や立ち位置など受け取れる自分になる必要があります。そのためのマネジメントは自分が行う必要があります。
自分の領域に力を注ぐ
前項を別の言葉で言うと、まずは自分の領域と自分以外の領域を分けることです。
その見極めは、はじめは簡単ではありません。
自分の領域をサボったり、自分以外の領域で悪戦苦闘したり。
要は慣れなので、失敗から学ぶ覚悟が必要です。
それから、あとから出てくる○○も重要です。
分けたら、自分の領域は自分でやるという主体性が絶対に必要です。
なにを受け取りたいのか自分で選び、それを受け取れる自分になるということです。
そうでないと、自分の人生を他人に生きてもらうようなものです。
それがいかに意味がないことかは明らかですよね。
そして、自分の力が及ばない領域については、天に委ねるということです。
本当に受け取れるのか、不安ですよね。
でも、手放して信頼して委ねる。
ここで本気が試されます。
決意と覚悟を持っているか。
そう考えると、委ねるのもなかなかたいへんかもしれません。
引き寄せのコツを復習1
この辺りで復習を兼ねて、引き寄せの法則発動の王道とも言える3つのポイントを説明します。
まず第一は、「意図を放つ」です。
なんでも作ってくれるレストランでも、食べたいものを注文しないと始まりません。
欲しいものを欲しいと言うことは、大切なことです。
そして、人からの影響で欲しいと思い込まされている場合、その引き寄せは実現しないことが多いのです。
たとえば、今流の成功とか、お金とか、人が羨むようなパートナーとか。
なぜなら、潜在意識は本当の望みでないことを知っており、そのパワーが使えないから。
もちろん、それにつながる見えない存在のお力も借りられません。
これは自分の領域なので、自分の価値観で主体的に決める必要があります。
引き寄せのコツを復習2
次のコツは、結果を手放すこと。
どうしても、結果が欲しいと執着する気持ちは、恐れや不安の裏返しです。
うまく引き寄せられないのではないか、結果が得られないのではないかといったネガティブな思いが潜在意識にあるから、そうなるのです。
そして、潜在意識にある思いの方が実現する、つまり、引き寄せは実現しないというわけです。
さっきのレストランの例だと、注文したらあとは料理が出てくるまで、お連れの人と話でもしながら待っていると思います。
料理人がちゃんと注文の品を作ってくれているかと、厨房を覗きに行ったとしたらかなり変わった人ですよね。
本当はそれぐらいゆったり構えて、天にお任せしていいんですね。
とはいえ、わかってはいるけど、なかなかうまくできないという人のためにあとでさらなるヒントを差し上げます。
引き寄せのコツを復習3
第3のコツは、楽しい感覚を持つこと。
引き寄せたいものがすでに手に入ったかのように、その情景を五感をフル活用して、ありありと感じてみるなどと説明されます。
これが効果的な理由を説明します。
感情は顕在意識と潜在意識の中間的な領域にあり、感情が動くことで顕在意識の思いが潜在意識に伝わりやすくなります。
もう一つは、感情自体も、そして、潜在意識はさらに、顕在意識に比べて大きなエネルギーを持っているので、その力を現実を引き寄せるのに使えるからです。
行動は必要?不要?
この3つのコツにしたがって、①意図を放ち、②結果を手放し、③楽しい状態になったとします。
そのあと、多くの人が迷い、つまずきやすいのが、ただ待っているだけでいいのか、それとも行動する必要があるかということです。
結論を言うと、心の状態で決まるので、どちらの答えもあり得るということになります。
たとえば、何らかの理由で行動したくないとき、行動せずに引き寄せようと思う心には恐れや不安があります。
行動してもうまくいかないと思っているとしたら、それを避けてただ待っていても心の状態は同じなので、実現しないですね。
一方、もし100%叶うと確信していたら、そもそもうれしいことなんですから、自然に体が動いて自分ができることはやってしまうのではないでしょうか。
そうすると、行動する前に結果が出たりするという言うわけです。
100%叶うとしたらどうするか、行動への恐れが潜んでいないかをチェックしてみてください。
怠けちゃダメ
行動とも関係しますが、怠け心は引き寄せの大敵です。
行動するのがめんどくさいから引き寄せようとしてもうまくいきません。
引き寄せとは、神さまや宇宙から受け取ることであったことを思い出してください。
怠惰な人が、そういった存在の助けを受けられるでしょうか。
怠けないことは頑張ることとは違います。
頑張ることは、不安や恐れから自分を必要以上に駆り立てたり、自分の領域の外まで何とかしようとして、自分を疲弊させることです。
怠けないことは、自分の領分でやるべきことをしっかりやるということです。
やる「べき」といっても、観念的なものではなく、真に必要なことです。
3つのコツで挙げた、意図を持ち、結果を手放し、楽しい状態、そんな「あり方」を保つために、自分にとって必要な行動です。
そこに「頑張り」は必要ないのです。
大きく手放す
3つのコツの2番目、結果を手放すがうまくいかない場合、それ以上に大きな手放しを行うのも有効です。
大きな手放しとはなんでしょう?
たとえば、ダイエットの場合、1ヶ月で○Kg減というのが目標なら、それを一旦忘れるのが手放すことでした。
大きく手放すとは、ダイエットしたければ、ダイエットから離れるということなのです。
たとえば、ダイエットのことは忘れて、より大きな目的である、健康とか、美しさとか、幸せとかにフォーカスするということです。
目の前にある結果が気になり過ぎて深刻モードになり、どうにも楽しい気持ちになれないようなことってあると思います。
そのとき、人生で本当に目指すこととか、さらに先まで見据えてどう生きたいとか、視点を高いところに持っていくことで道が開けることがあります。
思考より感覚
欲しい現実を受け取るためには、実は思考よりも感覚が重要です。
多くの人が、思考はいつも正しいという誤解に陥っています。
それは、論理と思考を混同しているからです。
たしかに「論理は常に正しい」というのは本当です。
「AならばB、BならばC、ゆえにAならばC」という三段論法による結論の正否は常に変わりません。
けれど、思考を論理的にきちんと使えている人はほとんどいません。
たとえば、自分のことを考えるとして、微細レベル、心のレベルで自分の状態は常に変化しています。
よくやるのが、この変化を思考ではキャッチできず、自分はこうという思い込みから一定のものとして扱ってしまうことです。
違う状態のものをざっくり同じとして扱うのは論理的とは言えないでしょう。
多岐にわたる複雑な要素を総合的に取り扱うには、思考よりも明らかに感覚が有利です。
先の例で、今行動した方がいいのか、あるいは、これ以上は頑張ることなのか、といった疑問にぶつかったとき、答えは一つではありません。
その時の自分の気持ち、体調、周りの人の状況、人間関係、緊急性など置かれている状況によって答えはいく通りにも変化します。
だから、自分のあり方を保つという目的を達するには感覚をフル活用することが欠かせないのです。
もちろん、思考もきちんと使えば有益なので、補完的に感覚を検証するとさらによいと思います。
多くを受け取る
引き寄せを意図して自分を受け取れる状態に保っていると、徐々にその兆しみたいなものが現れてきます。
わかりやすくいきなり大きなことが叶う人も中にはいますが、たいていは兆しかどうかわからないような小さなことから始まることが多いです。
その時大事なことは、偶然や気のせいとして片付けないこと、起きてきたことに自分にとっての価値をより多く見つけるということです。
これは多く受け取るということです。
同じ願いを持つAさんBさんがいたとして、同じ出来事からAさんはたくさん受け取り、Bさんはこれっぽっちと考えたとします。
すると、次に受け取るものはAさんが大きく、Bさんは小さくなります。
これが繰り返されると、結果的に大きな差がつくのは想像できると思います。
多く受け取れば受け取るほど好循環になるのは、自分は望んでいる現実にふさわしい人だと潜在意識が書き換えられるからです。
祈る
神様や宇宙、普遍意識など大いなる存在から受け取ることは、祈りということもできます。
自分は自分の領分をしっかりつとめた上で、人知や人の能力では及ばない部分で、導いたり力を与えてほしいと願うことです。
信頼し、委ねるということにもつながるのでしょう。
そして、結果はどうあれ、自分にとってベストなこととして受け入れ感謝する、その覚悟ができているとよいでしょう。
感謝の先取りとも言われますが、自分が求めるものを明確にすること、結果を手放すこと、怠けずに励むことなど、祈りには上で挙げたいろんな要素が含まれているのです。
ヒント:登山の実体験から
最後に、私自身の体験談をお伝えします。
今年5月に、修験道の聖地で登山をしました。
毎日10時間近く、4日間山中を歩く、私にとってはチャレンジングな行程です。
このとき私がしたことは、1ヶ月前からのトレーニングや装備などの準備、道中を歩き切るというコミット、そして、一歩ずつ歩数を積み上げるという行動です。
とはいえ、行程は過酷なものですし、自分だけの力で成し遂げようとは思いませんでした。
頑張って達成することは、もうできないので。
そこで、道中何度もさまざまな神仏に祈りました。
今回の山行には人生の目的や使命を生きるという願を掛けていましたので尚更です。
すると、そのたびに疲れた体に力がよみがえりました。何度もたしかめましたが、気のせいなんかではありません。本当に力がみなぎり、力強く歩けました。
そして、意図したとおりのすばらしい結果を手にすることができたのです。
体を使うことは行動なしに達成することはむずかしく、普通の引き寄せとはやや様相を異にしますが、自力と他力をどう塩梅良く使うかというヒントになると思います。
まとめに代えて
いかがだったでしょうか。
上述したとおり、令和の時代は、自力で頑張るでもなく、依存で流されるでもなく、主体的に意志をもって自由に受け取ることが求められる時代です。
古いパラダイムに取り残されている人にとっては厳しい時代と言えるかもしれません。
しかし、決意と覚悟をもって生きる人には、これまで以上の恩恵がもたらされる楽しみな時代でもあります。
そういう人の引き寄せたい対象も、物や個人的な願望ではなく、世のため人のため、心を大切にしたものに集約されていくことでしょう。
そうして心を磨く人が増えれば増えるほど、世の中がより明るく豊かになります。
この記事がそんな一翼を担うあなたの役に立つことを祈っています。
以上